2011/07/03
第17回 (3年8ヶ月 61,000km)
![]() | 新潟県村上市にて。夏はゆふぐれ。 |
お久しぶりです。
わが家の307、フランス車がヤレ始めると云われる4万キロをとっくに経た昨今ですが、特に故障もせず、毎日元気に走り回ってます。
目につく経年変化は特になく、トラブルといえばひと月に一度ぐらいの割合でエンジンが掛かりにくくなる程度です。乗らない日はないのですが、近距離主体だとぐずるんでしょうか? バッテリーはビンビンだぜ。
そんなわけで「故障日記」的なトピックは無く、今回は小ネタです。
まずはブレーキパッドを替えたお話など。
去年の秋に車検を通した時、サービス氏より「ブレーキパッドはあと1万キロいけそう」と聞いてました。その距離がぼちぼち近づいてきたので交換とあいなりました。新車から59,000km。MTだと減りが少ないですね。
おしながき 整備内容 技術料 数量 部品単価 部品小計(円) フロントディスクパッド 交換 425259 7,200 1* 11,300 11,300 整備金額 18,500 消費税 925 ご請求額 19,425 * 数量1とありますが、左右セットでの値段です。
交換は1時間ほどで終了。純正品なのでフィーリングは交換前と同じです。なおサービス氏の話では、同じ307でも排気量やグレードによって部品は異なり、工賃込みで約3万円までの幅があるそうです。わが家の1.6 フェリーヌは一番安いケースとの事。
さて、最近は余震や原発の影響で遠出する事がめっきり少なくなりました。ここ新潟を起点とすると、東(福島方面)と南(長野方面)は当分の間、鬼門です(^^;)。西は海だし(笑)。いきおい北方向がメインになります。
エンジンがぐずるのはちょっと心配なので、機嫌を直そうと久しぶりに遠出に連れ出しました。とびら写真は「笹川流れ」に行った時のものです。
このコース、海あり山あり温泉ありと、ドライブにはもってこいです。
(ただし海水浴シーズンは渋滞するので要注意)
![]() | 粟島に沈む夕日。 瀬波温泉では湯舟からこの眺めを楽しめます。 |
307は街中でウロチョロしてるだけだと「国産とどこが違うの?」という印象になりがちですが、こうして郊外を駆ると「あーいいもんだなー」と思います。
一番「らしい」のはダンパーの出来です。うまく表現できないのですが、固体同士が摺り合わさる感じ、あるいは狭いオリフィスをオイルがニュルニュルと通り抜けるようなストレスが一切感じられないんです。一定の時間内に一定の振幅を行き来するにしても、その過渡特性はいろいろありますよね。307のダンパーはその中でもベストじゃないかと思われる動き方です。
![]() | わが家のニューカマー、まめ太。 平成23年式の4WD。燃費はロータリーターボ並み。 |
よくプジョーは「猫足」と云われますが、実際に猫を飼ってるわが家では、あまり「猫」という感じはしませんね(笑)。食卓が濡れてると、おわんがスーッと滑ることがあるじゃないですか。プジョーの脚は、猫というよりそっちに近いです。わけわかりませんね(^^;)
この良さはちょっと試乗しただけではなかなか分りにくいのがとても残念です。フランス車は数字に表れない良さがたくさんあります。これはその最たるものだと思います。
もしこれから307に乗ってみよう、フランス車の良さを味わってみようと思う方は、絶対スピードを重視するのでない限り、うちのフェリーヌのような16インチホイールを履いた個体は避けたほうが賢明です。せっかくのダンパーの良さを、このファットなタイヤはかなりスポイルしています。とにかくバネ下重量が重いです。ベストサイズは195/65R15以下だと思います。
![]() | 標準装着の205/55R16。 |
205/55R16といえば、いにしえのスカイラインRSターボより太いですからね…。車重1.2トン、108psの307にはオーバースペックです。
307は直進性が(欧州車としては)いまいちなので、それを改善するためにも、細めのタイヤのほうがおすすめです。
昨秋履き替えたこのタイヤ(ミシュラン エナジーセーバー)、静粛性・ハンドリング・燃費の三拍子揃ったタイヤで、「普通の欧州車」を愛する人にはおすすめです。特に燃費は素晴しく、上述のドライブコースでかるく19km/Lが出ます。純粋な巡航モードなら21km/Lに達します。エコランのエの字も忘れて走ってこの数字、すごいです。
![]() | 307を普通の乗用車と考えれば、こんなに扁平なタイヤは要らないのですが。 |
あと最近感じたのは、運転感覚が乗車人数に影響されにくい、ということです。購入当初はリアシートに人を乗せるなど年に1~2回しかなかったのですが、このところ大人3人で乗る機会が多く、それを実感しました。パワーウェイトレシオが落ちるので出足は当然鈍くなりますが、ハンドリングとかブレーキの感覚が1人乗車の時とあまり変わらないんですよ。これはシトロエンBXに乗っていた頃、ひしひしと感じました。やはりフランス車は、たくさんの人と荷物を載せてどこまでも巡航するのが性分なんでしょうか。ずいぶん水っぽくなったとはいえ、血は争えないようです。
今後もこんな感じで、時間をかけて味わっていきたいと思います。
![]() | 粟島をバックに。夕日は刻一刻と状況が変わるので、沈み始めてから撮影場所を探すとこうなります(笑) |
余談ですが、上の写真の粟島、沿線を走る特急からもその姿を拝むことができます。すると車内のどこからともなく「あ、佐渡だ!」という声が必ず聞こえます(笑)。新潟には島がもうひとつあるんですよ(^^)。透き通った海と透き通ったイカが楽しめます。機会があればぜひどうぞ。